もち麦の栄養成分が優秀すぎる! 健康効果が期待できるおすすめの食べ方
健康ブームの影響から、日々の食生活の見直しや、健康に役立つ食材への関心が高まっています。「大麦」もそんな注目食材のひとつですが、なかでも高栄養価で低カロリー、モチモチ食感の「もち麦」が人気上昇中です。
もち麦は、私たちが普段食べている精白米(うるち米)と比べて粘り気が強く、粒の真ん中に黒い線が入っているのが特徴です。一般的に「食物繊維が多い」イメージがありますが、健康維持や美容・ダイエットにも役立つ優れた栄養素が豊富に含まれています。
「健康的にムリなくダイエットしたい人におすすめ」と女性誌やテレビ番組で特集が組まれたり、スーパーに並べば品切れ状態が続いたりと、ダイエットや健康志向が強い人だけでなく、身近な体メンテナンス食材としても親しまれるようになりました。
今回は、「もち麦」の優秀すぎる栄養成分や、健康効果が期待できるおすすめの食べ方を紹介していきます。
もち麦に含まれる主な栄養成分
・白米の約20倍の食物繊維量。「大麦β-グルカン」が豊富!
もち麦は、水に溶ける水溶性食物繊維の一種である「大麦β-グルカン」が豊富なのが特長で、食物繊維量は9.6g(可食部100g当たり)と、白米の約20倍も含まれています。食物繊維量が多い食材のイメージが定着しているごぼうでも5.7gなので、含有量が非常に多いことがわかります。
大麦β-グルカンは一緒に食べたものの消化吸収をゆるやかにし、糖質の吸収を抑える働きがあります。そのため食後の血糖値上昇を抑えて、血中コレステロール値の正常化作用も期待できるのです。
また腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える作用があります。お通じの改善にも役立ち、中性脂肪をためないカラダづくりをサポート。肥満や大腸がんの予防対策としてもおすすめです。
・白米の約2倍! 意外と多い「たんぱく質」
たんぱく質は筋肉や血液、臓器などカラダをつくる要素として欠かせない栄養素ですが、もち麦100gあたり、10.6gも含まれています。白米の6.1gと比較してなんと約2倍!
ちなみにアスリートのなかには、運動後のたんぱく質補給にゆで卵を食べる人も多いですよね? ゆで卵1個(50g)に含まれるたんぱく質の量は6.5g 程度(文部科学省『食品成分データベース』より参照)なので、もち麦で摂れるたんぱく質の量は意外と多いのです。
・白米にはほとんど含まない「ミネラル」「ビタミン」も豊富!
ミネラルはカラダの組織構成や、生理機能の維持・調節などに必要な栄養素ですが、体内ではつくられず食材から補う必要があります。
精白米にはほとんど含まれていませんが、もち麦にはマグネシウムやカリウム、亜鉛、鉄など豊富なミネラル成分が含まれています。女性がとくに不足しがち栄養素なので、もち麦をプラスするだけで気軽に摂れるのは嬉しいですよね。
さらに健康維持や美容サポートに役立つ栄養素のビタミンEは、100gあたり0.35mgと白米と比べて約3倍も含まれており、ビタミンE1は約4倍の0.6㎎です。私たちが普段食べている精白米と比較しても、もち麦の栄養価がいかに高いかがわかりますね!
※栄養価は「日本食品標準成分表2015年版」を参照。
もち麦のおすすめの食べ方
1. 精白米と混ぜて炊く
もち麦に含まれる豊富な栄養素を効率よく摂り入れるには、いつもの精白米と混ぜて炊くのが最適です。もち麦は人によっては「味にクセがある」と感じられるので、慣れるまでは白米の割合を多めにし、配分を徐々に調整していくのがいいでしょう。
もち麦を食べるタイミングでおすすめなのは朝食時です。なぜなら朝にβ-グルカンを摂ることにより、最初に食べたものが次の食事の血糖値にも好影響を及ぼす持続作用「セカンドミール効果」があるからです。昼・夕食の糖質吸収を抑える働きがあるので、1日の糖質量や食生活をコントロールしやすくなります。
おいしく炊くコツとしては、麦は水分の吸収が悪いので1時間程の浸水をするといいでしょう。水に浸たす時間が短いと消化不良を起こす場合があります。水の量はもち麦の量に対して2倍が目安ですが、その日の気分やメニューと合わせて大麦や水分量を調整するといいでしょう。
料理酒やオリーブ油などを加えると大麦特有のクセも和らぎますが、慣れてくるとプチプチ・モチモチの食感と、香り高い味わいがクセになりますよ。
2. サラダやスープと混ぜる
もち麦を茹でて、スープやサラダの具材としてアレンジするのもおすすめです。粘り気があって食べ応えが増すので、腹持ちもよくなります。
サラダにすれば根菜のシャキシャキ食感と、もち麦のモチモチ食感の2つを楽しめます。スープはもち麦を入れてから5分ほど加熱させると、スープの味となじんで美味しく仕上がりますよ。
健康維持から美容・ダイエットにまで効く!
もち麦には、糖質の吸収抑制やコレステロールの低下作用、腸活サポートなどの働きが期待できる「大麦β–グルカン」をはじめ、不足しがちな食物繊維やたんぱく質、ビタミン・ミネラルといった豊富な栄養素がたっぷりと含まれています。
もち麦の優秀すぎる栄養成分と健康効果を知ってしまったら…試さないわけにはいきませんよね。さっそく今夜の食卓から取り入れてみませんか。