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家事

節約と時短がかなう洗い物のテクニック5選


洗い物は日常的な労働である一方、意外に手間と時間がかかる家事のひとつでもあります。日々のことなので、水道光熱費がかかることも気になるでしょう。できることなら水道光熱費や洗剤にかかる費用を節約し、短い時間で洗い物を済ませたいと考える人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、節約と時短に効果がある洗い物のテクニックを紹介します。


そのまま食卓に出せる容器を有効活用

キッチンで使う器には、バットやボウルなどの調理用の容器と、茶碗やお皿などの食卓用の器があります。これらはその用途に特化した器であり、作業のしやすさや食べやすさを考慮して作られています。しかし、用途別に完全な使い分けをしていると、洗い物が増えてしまう原因にもなるのです。洗い物を減らすためには、調理用と食卓用を兼ねる容器を選びましょう。たとえば、電子レンジやオーブンでの使用が可能な耐熱ガラス製のものや使い捨てのアルミ製のものが挙げられます。ホイル焼きなど、特別な容器を必要としない料理のレパートリーを増やすのも有効です。


卵の殻で隅々までピカピカに

水筒やマグカップに付着する茶渋やステインの汚れは、日常的に使う洗剤では落ちにくいという特徴があります。しかも、このような飲料用の器は底まで手が届きにくく、洗い残しがあるまま使用しているケースも少なくありません。そこで活躍してくれるのが、ゴミとなるはずだった卵の殻です。卵料理を作ったら、卵の殻を軽く洗い、乾かしておきましょう。

ある程度まとまった量になったら、袋に入れて麺棒などで叩くか、ミルサーで粉砕します。それを水筒やマグカップの中に入れ、適量の水を注ぎ、水が漏れない状態にして上下に振ると、おおよその茶渋汚れは落ちるでしょう。それでも落ちない汚れには、砕いた卵の殻でこすると効果的です。この方法は、レンジフードのしつこい油汚れなどにも効果を発揮します。しかし、洗うというよりは研磨するイメージなので、傷がつきやすい材質には注意が必要です。卵の殻を使えば、ゴミを減らせるだけでなく専用の洗剤を買う費用も節約できるでしょう。


皿数が少ないレシピをローテーション

いつも作っている料理が皿数が多いものであれば、レパートリーを変えるだけでも洗い物を減らすことができます。たとえば、定食タイプのレパートリーを減らし、丼ものを多くするなどです。一汁三菜の食卓はすばらしいものですが、時短や節約という面から考えると、皿数が少ないに越したことはありません。しかし、これらの料理は栄養が偏ってしまうという難点もあります。そんなときに役立つのがプレートです。穀物と野菜、魚や肉などの主菜、付け合わせなどを一皿にまとめて盛り付けましょう。すると、これまでの定食タイプのレシピを変更することなく洗い物を減らすことができます。

大皿におかずを盛り、小皿に取り分けて食べている場合も、この方法は有効です。1人ずつ複数枚使用する小皿の洗い物は減り、プレートを人数分洗うだけで洗い物が完結します。洗い物の時間をより短縮するためには、全員のプレートを同じ形でそろえることも大切です。形状が同じものを洗うほうがより効率的に洗えるため、短時間で洗い物を済ませられるでしょう。


野菜は即カット、使うときは凍ったまま

古くから北国では、秋に収穫した野菜を住居の床下収納である室(むろ)に土をかけて保存し、春まで継続的に食べていました。しかし、現代の住宅では室を使用した野菜の保存は一般的ではありません。そうはいっても、冷蔵庫の野菜室に入れられる量には限りがあり、鮮度もそう長くないうちに落ちてしまいます。そんなときは冷凍野菜を自分で作りましょう。野菜を購入してきたら、さまざまな料理に使えるよう、何パターンかに切り方を変えてカットしてしまいます。フリーザーバッグに入れて冷凍し、使うときは凍ったまま加熱しましょう。

一見、食費節約術のようにも思えるこの方法ですが、実は野菜を切る時間とまな板などを洗う手間が省けるというメリットがあります。何よりも忙しいときに冷凍庫からカットした野菜を出し、すぐに料理に使えるというのは想像以上に便利です。冷蔵庫の中には野菜を冷凍する専用の機能がついているものもあるので、チェックしてみましょう。なお、冷凍した野菜は先入れ先出しを徹底し、長期の冷凍にならないよう工夫することが大切です。


キッチン用品の除菌は酢にお任せ

まな板をはじめとするキッチン用品の除菌は、塩素系漂白剤の使用が一般的です。しかし、その都度塩素系漂白剤を使用するのは、購入費用の面からも環境や健康への配慮からも抵抗感があるという人も少なくありません。そこで役に立つのが食用の酢です。酢の成分である酢酸には殺菌作用があり、キッチン用品に付着したさまざまな菌に効果があります。使用方法は酢と水を1:1で混ぜ、まな板や布巾など除菌したいものに吹きかけて1時間放置し、洗い流すだけと非常に簡単です。もともと食用なので、心理的にも安心感があるでしょう。

注意点は、リンゴ酢や黒酢などの加工された酢ではなく、純粋な酢を使用することです。除菌用に使うことも考えて大容量で購入しておけば、費用をあまりかけることなく日常的に除菌ができます。


シンプルな洗い物で時短と節約につなげよう

洗い物を減らすことと時間を短縮すること、節約することは密接な関係があります。はじめは時短目的で始めたことでも、結果として節約につながることも少なくありません。これらの方法を実践し、洗い物を減らすことが家計や日々の生活にいい影響を与えることも十分に考えられます。お金や時間に余裕が生まれると、新たな楽しみも見つかるかもしれません。洗い物をシンプルにして、時間もお金も有効に使うよう心がけていきましょう。