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上靴のしつこい汚れをピカピカにする洗濯術

上靴のしつこい汚れをピカピカにする洗濯術
子どもが持ち帰った上靴のひどい汚れを見て、思わずギョッとした経験ありませんか?「ピカピカに白くしてやるぞ!」と気合を入れて洗うものの、黒ずみと臭いがとれないとうんざりしますよね。上靴の汚れや臭いがしつこいのは、履き続けている時間が長く、足からの汗や泥、土、ほこりなどさまざまな種類の汚れが染み込んでいるためです。今回は、上靴のしつこい汚れに効く洗い方と、速乾・消臭のポイントを紹介します。

上靴の汚れをピカピカにするには?

子どもの上靴は、学校の教室や床、トイレ、体育館など汚れやすい環境で履き続けている時間が長いため、足からの汗や泥、土、ほこりなどさまざまな種類の汚れがこびりついています。時間が経過した汚れは落としにくいので、熱めのお湯(45℃程度)に、洗剤と漂白剤を溶かした洗浄液への「つけおき」が効果的です。

洗浄液によく染み込ませてふやかすと汚れがゆるんでくるので、2時間ほど時間をおいてから、ブラシなどでこすり洗いしましょう。洗浄液でつけおきしても、汚れの落ち具合がイマイチと感じたら、靴用クレンザーをプラスするのも効果的です。クレンザーには界面活性剤と粒子が入っており、粒子が生地の奥まで入り込んで汚れを中からかき出してくれます。クレンザーがない場合、研磨剤の効果がある歯磨き粉をブラシにつけて、叩き洗いするのもいいでしょう。

すすぎも重要です。洗剤が残ったままだと黄ばみや変色の原因になるので、きれいなお湯をためて、泡が立たなくなるまで丁寧なすすぎをくり返しましょう。

洗ってるのに臭い!靴が臭う原因は「雑菌」

靴に臭いがつく最大の原因は「雑菌」です。同じ靴を履き続けていると、雑菌が汗や皮脂、角質などの汚れと混ざり、大好物である汚れをエサに分解し、独特の臭いを発生させます。通気性の悪さも雑菌の繁殖を加速させる原因です。靴の中は温度・湿度ともに高く、靴・足・靴下の3ヶ所で雑菌が繁殖しています。

靴を履く以上は汗をかきますし、外出時に汗や雨で濡れることは避けられませんが、菌は湿った環境を好むので、汗や雨で濡れたまま放置しておくとカビ臭などの原因になります。洗濯物の生乾き臭と同じで、靴が乾いた後でも不快な臭いがしつこく残ってしまうのです。

家にあるものでできる!カンタン消臭法

靴をこまめに洗う、同じ靴を毎日履き続けない、靴下をこまめに取り換えるなどで「雑菌が育ちにくい環境を作る」ことが大切ですが、臭いの原因は、靴や靴下に付着した雑菌が足で繫殖しているためです。一度しみ着いてしまった臭いは洗うだけではなかなか取れません。

靴の臭いを取り除く方法はいろいろありますが、家にあるものでカンタンにできる消臭法をいくつかご紹介します。

・消臭スプレー

消臭スプレーは、臭いの原因となる成分を瞬間的に取り除けるので即効性があります。すでに増えてしまっている雑菌を除菌することが大切なので、選ぶ際にはしっかり除菌できるものを選びましょう。新たに菌を繁殖させない抗菌効果があるものだと、臭いを長時間抑えられます。

・風通しのいい場所に干す

汗や雨に濡れた靴を玄関に脱ぎっぱなしにしておくと、湿気がこもり雑菌が増えます。風通しのいい場所で半日以上は干して湿気を抜くことが大切です。紫外線には殺菌効果もあり、靴に潜む雑菌を退治してくれます。

・インソールを毎日交換する

インソールはサイズや形が合わない時に使われることが多いですが、臭い対策にも有効です。抗菌・防臭効果のあるタイプで選ぶとなおいいでしょう。

・重曹を入れた袋を入れる

通気性のよい袋に重曹を100グラム程度入れて靴の中に忍ばせます。消臭・吸湿作用があり、すでに発生した臭いを除去して、雑菌が繫殖しにくい環境を整えてくれます。1つで2~3ヶ月ほど効果が続くので、お財布にやさしいのもポイントです。

・10円玉を入れる

10円玉から発生する銅イオンには殺菌効果があります。片足に5枚程度忍ばせておくだけで、雑菌の繁殖を抑えてくれます。

・コーヒーの抽出カス

コーヒーの抽出カスを天日干しし、水分を飛ばして乾燥させたものを、ティーパックのような不織布の袋に入れて靴の中に忍ばせます。活性炭に似た効果が生じ、臭いを吸着してくれます。

どれも自宅にあるものでできるカンタンな消臭法です。組み合わせることでさらに効果が期待できるので、ぜひ取り入れてみてください。

明日も履くために速攻で乾かす方法

靴を速乾させるポイントは、「温かい場所」「低湿度の場所」「風通しのいい場所」の3つの条件下で乾かすことです。

まずは水気をできるだけ切るために、下準備としてタオルや新聞紙を靴に詰めて水分を十分に吸収させます。靴全体の風通しがよくなるよう、つま先は少し持ち上げた状態にして立てかけます。靴ひもがある靴は外したほうが内部にも空気がよく通ります。分厚めの上靴は日当たりもいい場所で干したほうが乾きやすくなります。

風がある日とない日とでは、洗濯物の乾く時間もかなり違うので、無風や気温が低い日に靴を乾かす場合は、扇風機やドライヤーの温風で靴の中を温めてあげると乾きが早まります。また、靴用ハンガーやS字型フックに吊るして、高い位置で干すのもおすすめです。空中で風がよくあたり乾きやすくなります。

上靴の洗濯術をマスターして足元から快適に

上靴は汚れや臭いがこびりつく前にこまめに洗濯したほうが落としやすいですし、靴としての寿命も延びます。消耗品とはいえ、子どもにとっては履き慣れていて愛着もある大切な一足です。上靴の洗濯術をマスターして、いつもピカピカで清潔な足元を保ってあげてくださいね!