乾燥肌の季節到来!部位別の対策法を紹介
夏が過ぎ、秋の風が吹くと、いよいよ北海道の冬のカウントダウンが始まります。北海道の秋の期間は暦のうえより短く、11月には冬の訪れを感じるものです。そんな秋冬の季節に気をつけないといけないのは肌の乾燥でしょう。秋冬は空気が乾燥しやすく、何もしないでいると、たちまち肌は乾燥の悪影響を受けます。ここでは乾燥から肌を守るための対策を、部位別に紹介します。
肌がパリパリ!なぜ秋冬に乾燥が起きるの?
夏は、気温が高いだけではなく、湿度によってさらに蒸し暑さが増すものです。それが一転、秋へと移ろう季節の変わり目に空気の乾燥を感じますが、なぜ秋冬は空気が乾燥するのでしょうか。いくつか理由がありますが、そのうち大きな理由として「空気中に含まれる水分量」の違いが挙げられます。夏は高温により海水が温められ、それが水蒸気となり大気中に放出されます。その結果、湿度が高くなり乾燥が抑えられるのです。夏に夕立や台風の発生が高いのも、水蒸気が雲へと変化する率が高いからと言えるでしょう。
しかし、気温が低くなり海水温が低くなると、水蒸気の発生が抑えられ、大気中の水分量も低くなります。これが、秋冬に乾燥が起きる理由の1つです。また、寒くなるとなくてはならないのが暖房ですが、この暖房が室内の乾燥を助長していることが多いのです。
エアコンなどで室内の空気を暖めた場合、エアコン自体に水分を供給する機能がないため、空気は暖かくなっても空気中の水分量は変化しません。空気中に取り込める水蒸気が不足していると、空気が暖かくなった分、湿度は下がる一方になります。しかし、石油やガスファンヒーターの場合は燃焼の段階で水蒸気が発生するため、空気中に含まれる水分量が減ることはありません。室外は季節的な要因で乾燥するのは仕方ないとしても、室内の乾燥は暖房器具で調節できることもあります。
顔を乾燥から守るには?
身体の中で、一番乾燥を感じる部分は顔ではないでしょうか。顔は身体の中でも常に外にさらけ出している部分で、その分だけ大気中の水分量をまさに「肌で感じる」ことができます。しかし、それだけ乾燥によるダメージを受けやすいのが顔だともいえるでしょう。
また、冬などは顔を保護する働きもある皮脂や汗などの分泌量が低下します。そのうえ、大気中に含まれる水分量も寒さによって低下するわけですから、何も対策を打たないでいると、顔はますます乾燥し、シワなどの原因になっていきます。そこで顔の乾燥対策として取り入れたいのが、なんといっても保湿でしょう。
保湿といっても、洗顔後の化粧水だけではなく、乾燥肌対策用の保湿クリームを活用することをおすすめします。保湿クリームには、空気の乾燥などによって落ちてしまった肌のバリア機能をカバーする働きがあります。また、保湿クリームは油分が主成分のため、肌の水分蒸発を抑えることができ、外部の刺激からも守ってくれます。
ひとくちに保湿クリームとは言っても、さまざまな種類があり、含まれる成分や効果などが異なる場合があります。しかし、手軽に使え、常に外気にさらされている顔の皮膚を守るという目的に対しては、どの保湿クリームも効果に大きな違いはありません。化粧水のあとには保湿クリームを塗るという習慣をつけるとよいでしょう。
悩ましい手荒れ!どうしたら防げる?
顔とともに乾燥の影響を大きく受けやすいのが、手でしょう。手は家事はもとよりトイレ後などの手洗いなど、さまざまなシーンで水に触れます。特に、秋冬の北海道では水道の水とともに温水を使うことが多いでしょう。
実は温水を利用するとより手の乾燥が進み、肌あれやひび割れが発生しやすくなります。理由は夏の海水が高温により水蒸気が増えるという現象と似通っています。手を温水で洗うと皮膚に触れた温水が皮膚にある水分とともに蒸発していきます。そのため温水で手を洗うと手の乾燥が進みやすいのです。
乾燥は手荒れを助長します。手荒れを防ぐための対策としては水や温水を使ったらそのままにせず、その場で優しくタオルなどで水分を拭き取ることが重要です。また、頻繁に水などを使うと、手荒れとともに指がささくれたりあかぎれたりすることに悩む人も少なくありません。
ささくれやあかぎれも、秋冬によく見られる症状です。いずれも乾燥がその原因であることが多いものです。皮膚内の水分を保つためには、ハンドクリームや保湿クリームで皮膚の水分を保ち、睡眠中などには保湿ののち手袋などをするとよいでしょう。乾燥を防ぐと同時に、手指のパックの効果が期待できます。
ひび割れたかかとにならないようにする秘訣
乾燥する季節に悩みのタネとなるのがかかとのひび割れ、という人も少なくないでしょう。どうしてかかとのひび割れが起きるのでしょうか。そもそも足の裏は皮脂腺がないため、乾燥しやすい部位です。それが外気や外からの刺激を受け、皮膚の表面の角質層が乱れると内部の水分が蒸発しやすくなります。
乱れた角質層を修復しようと、身体は角質細胞を急いで作ろうとしますが、突貫工事のような状態では機能も正常ではありません。それをまた補うために角質が作られ、かかとの厚い皮膚が構成されていくのです。それが乾燥により角質内の水分が奪われ、ひび割れという結果になるのです。
かかとのひび割れを作らないためには、厚くなった角質を除去することが大切です。角質の状態によっても変わりますが、除去する場合は皮膚科などに相談し、安全で適切な処置をするようにしましょう。ひび割れたかかとを作らないように、冬が本格的に始まる前の秋冬の時期に、保湿クリームなどでやさしくマッサージして靴下を履き、乾燥や刺激からかかとを守ることが効果的です。
乾燥対策は秋冬の時期から始めておこう
夏が終わるとやってくるのが乾燥の季節です。北海道では秋から冬の移り変わりが早い場合があるので、乾燥対策は、本格的な冬が始まる前の夏・秋の時期からしっかり実行しておくことが重要です。顔や手荒れ、かかとのひび割れなど、皮膚の乾燥から起こる症状は、保湿クリームなどで皮膚からの水分を蒸発させないことが重要です。
また、よく水や温水を使う手は、濡れたらそのままにせず、こまめにタオルで拭くことも重要です。困ったときではなく、まだ症状が出ていない夏・秋の時期から、対策をたてて乾燥から身を守りましょう。