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結露によるカビは喘息の原因?発生させないための対策法とは

北海道の住宅は冬の寒さに耐えられるよう、気密性を高くして作られています。そのため、暖房を多用する秋冬の時期には結露が発生する場合が多く、困ってしまいますよね。

結露が発生すると拭き取るのが大変になるだけでなく、カビが発生しやすくなるのはご存知の通りです。カビは汚く見えるだけでなく、生活する人の健康や家の寿命にも影響を及ぼします。この記事では、結露が及ぼす悪影響や対策方法について紹介します。

結露が起こる原因は?

結露は、温度差によって空気中の水蒸気が水滴になり、窓ガラスなどに付着する現象を指します。空気中の水分が多いほど水滴になりやすいため、湿度が高いほど起こる確率が高いのが特徴です。

結露が発生する条件には湿度を始め、外気と室温の温度差や環境などさまざまな要素が関係します。特に、冬場で外気の温度が低く、室内が暖房で気温が高くなり、湿度も高い場合に窓ガラス内面やサッシに多くの結露が見られます。また、空気の流れにくい場所・湿度の高い場所・家の北側で起こりやすいといわれています。

空気の流れが悪い場所としては、押入れやクローゼットなどがあります。スムーズに空気が流れにくくなると、水分を多く含んだ空気が溜まってしまいます。また、北海道では7月~2月まで湿度が高い時期が続くので、空気が流れにくい箇所だけでなく家全体で結露が発生しやすくなってしまうのです。特に家の北側は日が当たりにくいため、南側の部屋よりも床や壁、サッシやガラスの表面などに水滴が付着しやすくなります。

さらに、結露は水分を好むカビやダニと密接に関係しているといわれています。結露の発生する場所にカビが発生する可能性はとても高いのです。そのため、結露対策をしっかりと行うことは、カビやダニの増殖防止にもつながります。

結露によるカビはどんな悪影響がある?

カビは発育するための条件が整えば、どこにでも発生する厄介なものです。

結露が発生するほど湿度が高い場合は、特に気を付ける必要があります。一度発生すると、薬剤によって除去してもしみなどになって痕が残り、家にダメージが与えられてしまうのも難点です。カビによってダメージが蓄積すると、住宅の寿命を縮める原因にもなります。

カビによる悪影響で家族が辛い思いをするのは、できるだけ避けたいですよね。生きているカビは毒を持つ場合もあり、死んでいる場合でも感染症や過敏性肺炎、アレルギーの原因になるといわれています。

気密性の高い建物で起こりやすい症状のひとつが、シックハウス症候群です。シックハウス症候群は、特定の建物内で眼・鼻・喉・皮膚に刺激を感じたり、頭痛・倦怠感・集中困難になったりする症状を指します。ある程度抵抗がついてきた小学生でも発症するので注意が必要です。

カビが原因とされている症状には、鼻水やくしゃみなどがあります。喘息のような呼吸器疾患が悪化する場合もあるので、症状が現れたときは環境を見直して改善しなければなりません。

生活を変えれば結露は防げる?

結露を防ぐには、空気中に含まれている水分を減らすのがとても重要です。部屋を閉め切ってお湯を沸かしたり洗濯物を干したりすると、湿度はすぐに上昇します。冬場は換気をする機会が減るため、特に注意が必要です。

結露対策には、換気扇の利用が適しています。窓を少し開けて吸気口を作ることも、空気の流れが良くなるので効果的です。晴れた日には押入れやクローゼットを開けて空気の入れ替えをしましょう。結露によるカビの対策は、収納してある布団や衣服だけでなく内壁を守ることにもつながります。

料理や洗濯物の室内干しなどをする場合は、水蒸気の発生源に近い場所で換気をするのがコツです。たとえば、洗濯物を浴室に干す場合は浴室の換気扇を回しながら干します。部屋の窓際に干すのであれば、窓を少し開けて部屋の換気扇を回すと空気の流れがよくなるでしょう。

結露が発生しているのを見付けた場合は、こまめに拭き取るのが大切です。溜まっている水滴を無くして湿度を低下させれば、カビの発生も防げます。

カビを防ぐための対策とは

カビの発生を防ぐには、結露と同じように湿度を下げるのがポイントとなります。そのためには換気が効果的ですが、湿度を下げるための対策グッズも使用すると、より効果を高めることができます。

シリカゲルは湿気を吸うため、カビ対策にも適しています。湿気を吸える量には限界がありますが、使用した後で乾燥した空気に当てたり加温したりすることでシリカゲルの湿気を逃がし、再度使用できる特徴があります。

また、室内のホコリはカビやダニが増殖するための栄養素になります。こまめに掃除を行ってホコリを取り除き、カビの増殖を抑えましょう。

さらに、除湿機も湿度を調整するためには効果的なグッズです。しかし、古い建物では気密性が低く、効果を感じられない場合もあります。除湿機の使用で局所的に温度が上がり、乾燥によってホコリが出やすくなるケースもあるので気を付けましょう。

空気の流れと湿度に注意して結露を防ごう

結露は空気中の水分が多いと発生しやすくなるため、一般的に湿度の高い北海道では特に対策が必要な現象です。結露によってカビが増殖する場合もあり、家族が健康を害したり家が傷んだりする原因にもなります。換気をし、空気の流れを良くすれば湿度を下げることが可能です。

結露による水分やホコリ、空気のよどみなどの条件が整っていなければ、カビも発生しにくいことがわかっています。普段から室内の空気の流れや湿度を意識して、結露やカビの発生を防ぎましょう。