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衣替えシーズンの洗濯方法は?夏物をしまい洗いするときのポイントを解説!

夏物の衣服は汗や皮脂などで汚れがつきやすいものです。
衣服の汚れは収納中の黄ばみなどの原因となるため、衣替えでしまい込む前にしっかりと汚れを落としておく必要があるのです。そこで今回は夏物の衣服のしまい洗いをするときのポイントについて解説していきます。

しまい洗いはクリーニングに任せるべき?

衣替えシーズンのしまい洗いは、クリーニングに出すかそれとも家で洗うかという判断が難しいところです。
これには3つの考え方があるでしょう。

1つ目は、衣服の洗濯表示に従い、家庭では洗えないとされているものはすべてクリーニングに出すという考え方です。

洗濯が難しい衣服はプロに任せることになるので、衣服を傷めるリスクが小さい安全な方法です。しかし、少なくない数の衣服をクリーニングに出すとなると、そのぶんお金もかかることになります。

そこで、洗濯表示を参考にしつつもなるべく家で洗うという2つ目の考え方が出てきます。つまり、クリーニングの表示があっても、衣服のデザインや素材から家で洗えるかどうかを判断する方法です。

自分の経験や知識が判断の物差しとなるので、衣服を傷めるリスクは少々大きい考え方だといえます。ウールのジャケットはクリーニングに出して麻や綿のジャケットは家で洗うなど、うまく工夫すればクリーニング代を効果的に節約することができるでしょう。

3つ目の考え方は、クリーニングはまったく利用せず、すべて家で洗濯するという方法です。これは素人には難しく、繊維や洗剤などについての豊富な知識が備わっている人に限られる方法だといえるでしょう。

いずれの考え方をするにしても、しまい洗いを家で行う場合は衣服を傷めないようにポイントを押さえて洗濯をする必要があります。

ちなみに、2016年12月から洗濯表示が変わり「家庭での洗濯禁止」というマークが新たに追加されました。2016年11月以前の洗濯表示の場合は、手洗い禁止マークやドライクリーニングマークが付いているもの、または洗濯機洗いマークや手洗いマークが付いていないものが、本来は家で洗うことができない衣服だということになります。

夏特有の汚れを落とす洗濯方法とは?

衣替えの時期に衣服についた汚れをしっかり落とさずに収納すると、翌年に取り出したときに見つかるかもしれない黄ばみや虫食いの原因となります。

特に、夏物の衣服は汗や皮脂を吸収していることが多いため、念入りに洗濯をして汚れを落としておく必要があるのです。夏特有の汚れ、特に汗染みが気になる場合は40度程度のぬるま湯で洗剤液を薄め、1~2時間ほど浸けておいてから洗濯してください。黄ばみや臭いが気になるのであれば、50度程度のお湯に粉末の酸素系漂白剤を溶かして20分ほど浸けておくとよいでしょう。

ただし、色柄のものは色落ちするおそれがあるので、漂白剤を使うのは無地の白い衣服だけにすべきです。
泥汚れについては、まず衣服を乾かして繊維の表面まで泥を浮き上がらせる必要があります。浮き上がった泥はブラシでこするなどして落としましょう。
つぎに、汗染みと同じように洗剤液を薄めたぬるま湯に浸け、皮脂などの油分を取り除いてください。最後に、いつもどおりに洗濯をします。泥の色素が繊維に染み込んでしまった場合は、黄ばみと同様に漂白剤を溶かしたお湯に浸け置きしましょう。

ワイシャツやTシャツ、水着の汚れは?

ワイシャツやTシャツの襟・袖口・脇の下は皮脂の分泌が多く、どうしても汚れやすい部分といえます。

これらの皮脂汚れに対しては、重曹と酸素系漂白剤、洗剤を混ぜ合わせたものが効果的です。用意した液を歯ブラシなどで汚れた箇所に染み込ませ、その後いつもどおりに洗濯してください。

水着は、海水・砂・飲み物などで知らない間に汚れていることが多いものです。プールで着用した場合は付着した塩素がしまっておく間に水着の色を抜いてしまうおそれがあります。洗面台やバケツに水をため、よく揉み込んで汚れを落とすとよいでしょう。

しまい洗いをするときのポイントとして、必ず洗濯槽のカビ取りを行ってから洗濯するようにしてください。夏は特に湿気が高く、カビの繁殖しやすい時期です。
夏の間に繁殖したカビ菌が衣服に移ってしまうおそれがあるので、洗濯槽用の洗剤であらかじめカビを除去しておきましょう。また、しまい洗いでお風呂の残り湯を使うのもよくありません。残り湯には垢などのタンパク質が多く含まれており、そのタンパク質が衣服をしまっておく間の黄ばみの原因となるからです。

衣服がシワになるのを防ぎたい場合は、収納する前にノリ付けしておくのもよいでしょう。ただし、天然のでんぷんは変質しやすく長期間の保存に向かないため、スプレータイプのノリを使うようにしてください。そして、しまい洗いに限らず洗濯で汚れを落とすときの基本は早めに対処することです。衣服に汚れがついているのを見つけたら、なるべく早めに浸け置きなどして対応するようにしましょう。

ポイントを押さえてしまい洗いしよう!

夏は、衣服に汗や皮脂などの汚れがつきやすい季節です。衣替えでクローゼットにしまい込む前にしっかり汚れを落としておかないと、来年になって取り出したときに黄ばんでいて使えないという事態も起こり得ます。

また、汚れた衣服の浸け置きや洗濯槽のカビ取りなど、しまい洗いの前に衣服にダメージを与えないように準備をしておくことも大切です。北海道の衣替えは、本州よりも半月ほど早く9月中旬といわれています。長い冬が到来する前の短い衣替えシーズンに、ポイントを押さえたしまい洗いで来年も気持ちよく夏を迎えましょう。