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年末に年賀状を出そう!出し方やタイミング、背景まで

メールやSNSの普及で、年賀状を出す人も少なくなってきました。手軽に送れるメールなども便利ですが、年賀状だけにしかない良さもあります。この記事では、年賀状の出し方やその背景、年賀状の良さを解説します。昔からある年賀状の良さを振り返り、今年の年末は年賀状を出してみるのはいかがでしょうか。

年賀状の書き方やマナーをおさらい!

宛先の住所は省略せず、都道府県から書くのがマナーです。数字は縦書きなら漢数字、横書きならアラビア数字にします。年賀状に年賀はがき以外も使用できますが、切手の下に朱書きで「年賀」と書くのを忘れずに。普通郵便と間違えて年内に配達されてしまうおそれがあります。裏面には、まず新年を祝う賀詞を書きます。目上の人や取引先などあらたまった関係の場合は「謹賀新年」など4文字の賀詞を使い、親しい間柄やあまり堅苦しくしたくないなら「あけましておめでとうございます」という賀詞が一般的です。

年賀状を送るなら年内には投函しておきたいところですが、松の内といわれる1月7日までに届けば失礼にはあたりません。もし年賀状を出していない人から届いて返事を書く場合など松の内も過ぎてしまうときは、寒中見舞いとして出しましょう。2月4日の立春までなら寒中見舞いとして返事を出すことができます。年賀状はめでたい挨拶とされるため、一般的には喪中の人には遠慮するという慣習があります。もし喪中と知らずに年賀状を出してしまったら、すぐにお詫びの連絡を入れましょう。反対に、喪中に年賀状をもらった場合は、年賀状のお礼と喪中なので年始の挨拶をできなかった旨を返信します。

年賀はがきの始まりは明治時代!

明治時代に郵便事業がはじまり、はがきが発売されました。それまで上流階級の人が封書で年賀の言葉を送っていたのですが、はがきの登場により年賀状の文化が庶民にまで広まったのです。その後、年賀状の郵送量が増えるにつれて普通郵便では対応できなくなり、年賀はがきが誕生しました。

今や当たり前となっているお年玉付き年賀はがきは1949年に始まります。ちなみに第1回の特等はミシンでした。その後の商品はテレビや電子レンジ、海外旅行など世相を反映したラインナップになっていきます。戦後の打ちひしがれた気分を少しでも払拭したいという狙いから始まったお年玉付き年賀はがきは、狙い通りに大ヒットしました。平成に入ってからは、景気の低迷と電子メールの普及によって減少傾向にありますが、年賀状は今でも日本の社会に根付いている文化です。

年賀状の良さを再確認しよう!

新年の挨拶もSNSで簡単に済ます人が増えるなか、年賀状だけにしかない良さがたくさんあります。まず、年賀状は日本の正月の風物詩ですので、年賀状を出したり受け取ったりすることで正月が来たという実感が沸く人も多いのではないでしょうか。疎遠になっていた知り合いの様子も年賀状の写真やメッセージで知ることができます。年賀状がきっかけで、再び付き合いが始まるのは嬉しいものです。

次に、年賀状にどのようなことを書こうか、どんな写真を使おうかと考えることは、その年にあったことを振り返る良い機会になるでしょう。その年の旅行の様子や子どもの成長を振り返れば思い出がよみがえります。送る相手のことを考え、どんな一言を添えようかと考える時間は、自分の大切な人間関係を見つめ直す時間にもなります。お子さんがいれば一緒にイラストを描いたりスタンプを押したりなど、年賀状作り自体をイベントとして楽しむことができます。

マナーを重んじる上司などがいれば、年賀状はアピールのチャンスです。若い人は特に年賀状を出さない人が多いからこそ、丁寧な年賀状は好印象を与えることができます。さらに、年賀状をもらうと、そこに込められた手間や思いが感じられ、温かい気持ちになることも多いです。SNSなどで送るメッセージも便利ですが、手にとったときに感じる思いは年賀状のほうが強く感じられるのではないでしょうか。

家でも簡単におしゃれな年賀状が作れる!

時代の移り変わりとともに、パソコンやスマートフォンで簡単におしゃれな年賀状を作成することができるようになりました。テンプレートも豊富に用意されており、操作も簡単でわかりやすいです。住所録などの管理ができるソフトもあり、以前より年賀状作成にかかる手間は少なくなっています。まずは気軽に家で年賀状を作成してみるのはいかがでしょうか。簡単に作成できるため、送る相手に心を込めた一言を添えると、印象に残る年賀状になるでしょう。

年賀状を作って思いを届けよう!

年賀状には出す時期や年賀状特有の書き方のマナーがあり、ついつい手軽なメールなどで済ませがちです。しかし、日本の昔からある文化でもあります。書き方などは一度覚えてしまえば済みますし、テンプレートやデザインが豊富な年賀状用ソフトもあります。少し時間と手間はかかりますが、どんな写真を載せようか、どんなメッセージを送ろうかと逡巡するのも年の瀬を実感できる行事とも言えます。年賀状には心のこもった温かさがあるので、今年はぜひ年賀状を書いて送ってみてはいかがでしょうか。