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健康

肩こり対策にはどんな湿布を選ぶべき?

スマートフォンやパソコンなどが広く普及し、同じ姿勢を長時間とり続けることで慢性的な肩こりに悩まされる人も多いのではないでしょうか。肩こりをそのまま放置すると、頭痛などの原因になるケースもあります。

この記事では、肩こりになる原因や肩こりに効果のある湿布の選び方などを紹介します。

なぜ肩こりになるのか原因を知ろう

夏場に肩こりがひどくなると訴える人が多いですが、これは室内と室外の寒暖差が原因で起こるものです。

真夏では気温が35度以上になる日もあり、熱中症にならないためにクーラーを効かせた部屋で長い時間を過ごす人も多いでしょう。しかし、室内と室外の温度差が10度以上あると、自律神経はバランスを保てなくなります。この寒暖差の疲労によって、肩こりや頭痛は引き起こされます。

クーラーの効いた室内で長時間パソコンやスマートフォンなどを使用して同じ姿勢のまま過ごすことで、全身の血流が低下して肩こりや頭痛はさらに悪化する可能性があるでしょう。また、気温が高い夏場は外で運動することを控えたり熱中症を心配したりすることで、活動的に過ごす人が減少している傾向にあります。

夏場にストレッチや運動を行わないことで、肩こりが悪化する要因を増やしているといっても過言ではありません。冷たい食べ物や飲み物などを摂取して身体を冷やしすぎることも、肩こりを増長させてしまいます。

温湿布と冷湿布の成分の違い

「温湿布」には、温かさを感じるカプサイシンというトウガラシ成分が含まれています。「冷湿布」には、冷たさを感じるメントールという成分が含まれています。

これらの成分は、皮膚の感覚に違いを出すことに効果があります。どちらの湿布も、皮膚の温度が2~3度上がる・下がるという変化はありますが、血流の滞りを改善できる筋肉の温度変化まではみられません。
つまり、どちらの湿布にも直接的に筋肉のコリを解消できる効果はないといわれています。

炎症・鎮痛効果が期待できるインドメタシンやケトプロフェンなどが含まれている湿布もあります。これは鎮痛効果が強いタイプの湿布であるため、使用前に薬剤師に相談してみると良いでしょう。

また、湿布剤には肌色で薄いタイプの「テープ剤」と白地で分厚いタイプの「パップ剤」の2つの形状があります。テープ剤は肘や膝などの曲げる部位に用いられることが多く、パップ剤は広い範囲に貼るのに適しているため肩こりには有効だといえるでしょう。

肩こりにはどんな湿布を選べばいいの?

慢性的な肩こりには、ぽかぽかと温まる感覚が心地よいと感じる人が多く、温湿布が広く使用される傾向にあります。冷湿布でも温湿布でも効果に違いはないため、どちらも試して自身の好みで湿布を選ぶと良いですね。

フェルビナクという肩こりに効果のある成分が入っている湿布を使用する場合は副作用が強いため、気管支喘息がある人は必ず薬剤師に相談するようにしましょう。「第一類医薬品」と書かれた湿布は、温湿布でも冷湿布でも副作用の強いものがあるため薬剤師に相談することなく購入することはできません。

湿布にも第一類・第二類・第三類の3種類がありますが、数字が少なくなるほど効果や副作用が強くなる傾向にあります。
また、湿布を貼るだけではなく肩こりの血流改善のためにストレッチや体操をすることなども効果的です。
暑い夏場に室内と室外の温度差で肩こりがひどくなったときには、ぬるめのお風呂にじっくりと入って身体を温めるのも良いでしょう。

肩こり対策には温湿布を活用しよう

肩こり対策には、肩の血流改善をすることができる温湿布を使用すると良いでしょう。

痛みに効果のある成分が含まれている温湿布を選ぶことで、肩こり改善に効果を発揮します。北海道などの比較的涼しい地域で肩こりに悩んでいる人は、一枚上着を多く羽織るようにするなど、身体を温めるよう心がけることで肩こりが軽減するケースもあります。

女性で冷え症の人は、クーラーの効いた仕事場などでは足首や手首を温めることで身体全身が温まりやすくなります。運動をする習慣がない人は、ストレッチや体操をする時間を決めてこまめに行うようにすることで肩こりや頭痛に悩まされることも減るでしょう。

パソコンやスマートフォンを毎日長時間使用しがちな人やゲームなどを長時間する人は、使用する時間をあらかじめ決めて休憩を取る習慣をつけるなど意識することが大切です。

肩こりになる原因を知ることで、身体を温めるよう心がけることができ、血流改善が期待できるでしょう。