入園・入学前に手洗いできるようになろう!上手な手洗いをするためのポイント
入園・入学すると、子どもたちの世界は一気に広がります。
不衛生なものに手を触れる機会も増えてしまうでしょう。
手についたウイルスや細菌が体内に入ると感染症を発症する危険性があります。
風邪やインフルエンザ、食中毒などの予防のためには、きちんと手を洗う習慣が大切です。
入園や入学の前に、正しい手洗いの練習をしておきましょう。
手洗いはどうして必要?せっけんで洗うの?
風邪やインフルエンザの原因となるウイルスや、食中毒を引き起こすノロウイルスなどは、空気中に漂っているものが鼻や口から入って感染することがあります。
しかし、手についたウイルスや細菌などが体内に入って感染し、病気を発症する原因になることも多いのです。
ウイルスや細菌は、いろいろなところに付着しています。
好奇心の旺盛な幼児は、どこでも気にせずに触ってしまい、そのまま自分の顔に触れることも多いですから、手による感染のリスクが高いのです。
感染の予防のためには、正しい手洗いの習慣をつけることが大切だといえます。
手を洗うべきタイミングは、食事やおやつの前と、トイレのあとや外出から帰ってきたときです。
水だけでは、皮膚の細かいしわや爪の間までは清潔にできません。
せっけんやハンドソープをしっかりと泡立てて洗いましょう。
細かい泡が、汚れを泡の間に吸い寄せてくれますから、十分に泡立てることでせっけんの洗浄効果が高まります。
泡立てるのが苦手な小さな子どもは、最初から泡になって出てくる製品が使いやすいでしょう。
楽しくしっかりと手洗いしよう
手についたウイルスや細菌をきれいに洗い流すためには、40秒から1分くらいの間、手を洗っている必要があります。
しかし、ただ「手を洗いなさい」というだけでは、子どもはそれほど長く手洗いを続けることは難しいでしょう。
子どもが好きな歌を歌いながら曲に合わせて手を洗うと、楽しく一定の時間洗えます。
砂時計を見ながら洗うのもいいですね。慣れるまではお家の方が隣にいて、手本を見せながら一緒に洗うと、子どもたちに正しい洗い方が伝わります。
それでは、正しい手洗いの方法を確認しましょう。
まず、水かお湯で手を濡らし、せっけんを十分に泡立て両方の「手のひら」をこすりあわせます。
次に、指を組んで「指と指の間」まできれいにしましょう。
そのあと、手を重ね、片手のひらで「手の甲」をこすって洗います。
両手の甲が洗えたら、片手の爪をもう一方の手の平に立てるようにして細かく動かし、「指先とつめの間」も念入りに洗います。
その後、手で「親指」を握り、クルクルとひねるようにしてこすりましょう。
それから、次に「手首」を握ってせっけんの泡をつけながら回してこすります。
最後に流水でせっけんをしっかりと洗い流し、タオルで水気をふけば終了です。
子どもたちの手洗いで注意すべきポイントは、洗い残しやすい部分に気をつけて洗うことです。
指先・つめ・指と指の間・手首が、特に洗い残すことが多い場所ですから、そこを意識して洗うように教えましょう。
タオルにも気を配ろう
上手に手洗いができたら「きれいにできたね」とほめてあげて、子どもたちに手洗いが楽しいものだという感覚を持たせましょう。
忘れてはいけないのが、タオルの交換です。
タオルは湿ったままで放置しておくと、雑菌が繁殖します。
しかも、いったん雑菌が増殖したタオルは、乾いても菌が残っていることが多いですから、タオルはこまめに取り替えましょう。
汚染されたタオルを使うと、手に菌が移ってしまうこともあります。
せっかくきれいに手を洗っても、雑菌がいっぱいのタオルでふいてしまったら、意味がないどころか逆効果になるかもしれません。
手ふきタオルは湿ったら交換するのが原則です。
正しい手洗い習慣をつけよう
公園の遊具、ドアノブ、絵本など、子どもが手を触れる場所には、目には見えないウイルスや細菌がいっぱい付着しています。
手からそれらのウイルスや細菌が体内に侵入することを防ぐために、正しい手洗いは不可欠です。
手洗いが感染症の予防に効果的だというのは、大人でも同じです。
子どものうちに正しい手洗いの方法を身につけることができたら、それは大人になっても役立つ習慣だといえます。
「せっけんをよく泡立てる」「洗い残しやすい部分を丁寧に洗う」「清潔なタオルを使う」という基本を押さえて手洗いするようにしましょう。