コラム
Column

健康

お酒と肝臓とおつまみ

だんだん暖かくなり、夏が近づいてきましたね。夏といえば仕事が終わった後の お酒がより一層おいしく感じられる季節ですね!といっても、冬でもお酒はおいしいですけどね♪ そんな春夏秋冬、お酒が大好きな私が今回は“お酒”について考えていきたいと思います。

皆さんは週にどれくらいお酒を飲みますか?近年は若者のお酒離れが話題になったりしています が、毎日晩酌をする方もまだまだ多いのではないでしょうか?

お酒は適量だと「百薬の長」といって、血液循環の増加(血行促進・冷えの解消)やストレスの緩和など様々な研究結果も出ています。しかし、それはあくまで“適量”ならばということを忘れてはいけません。お酒を飲みすぎると気分が悪くなってしまったり、記憶の低下、長期的に見ると脂肪肝や肝硬変、アルコール性肝炎など、重大な病気を引き起こしてしまう原因にもなってしまいます。

また、アルコールを飲んでいないと落ち着きがなくなったり、手が震えるなどの症状が出る「アルコール依存症」になると、自分だけではなく、家族や社会などにも迷惑がかかってしまいます。

1日の適量って?

では、一体適量とはどのくらいの量なのでしょう?
もちろん個人差はありますが、厚生労働省が奨めている1日の適量は、日本酒なら1合(180mlのコップ1杯程度)、ビールなら大ビン1本(約650ml)、ワインならワイングラス1~2杯、ウイスキーならダブルで2杯程度です。

更に「週に2日間は“休肝日”を作りましょう」とも言われています。その休肝日の“肝”とはもちろん皆さんご存知の通り“肝臓”のことです!

肝臓とアルコール

肝臓はお酒(アルコール)を飲むと、その分解に一番重要な働きをする臓器です。肝臓は体内に入ってきたアルコールを酸化させ、“アセトアルデヒド”という有害物質に変化させます。

更に“酢酸”へと変化させ、最終的には“二酸化酸素”と“水”に分解して体外へ排出されます。お酒を飲んで顔が赤くなったり、吐き気や頭痛などを引き起こすのはこの“アセトアルデヒド”という物質のせいなのです。

ちなみに日本人の約半分の人はこの“アセトアルデヒド”を分解する酵素がなかったり少なかったりするので、自分がたくさん飲めるからといって、飲めない人に無理矢理強要してはいけませんね。

また、肝臓を活発にさせるには、たんぱく質がとても重要。アルコールを代謝させるときには大量にビタミンが消費されてしまいます。特にビタミンB群である“ビタミンB1”は、一番不足しがちになります。

オススメのおつまみ

必要なたんぱく質やビタミンを補うために、お酒を飲むときには一緒に食べる“おつまみ”にも気を遣っていくことがオススメです。

【枝豆や豆腐の冷奴などの“豆類”】

大豆はビタミンB1が豊富で、しかも植物性の良質なたんぱく質なので肝臓の働きを助けてくれます。

【ごぼうのきんぴら】

ごぼうにはビタミンや食物繊維が豊富に入っているので、アルコールの吸収を穏やかにしてくれます。

【ほうれん草の胡麻和え】

ほうれん草は、アルコールを飲むことで激減してしまうビタミンKや葉酸を手軽に摂れる食材です。
他にも“ビタミン”や“食物繊維”が豊富な食材は、たくさんあります。

○ビタミンB1の多い食品…豚肉やレバー・豆類などに多く含まれています。

○その他のビタミンB群は…ビタミンB2は卵や大豆、B6はかつおやまぐろなどの魚、B12は魚介類やレバーに多く含まれており、中でもアルコール代謝に特に欠かせない成分である“ナイアシン”は、たらこやかつおなどに多く含まれています。

他にもビタミンKは、納豆、小松菜、ほうれん草などの青菜類に多い栄養素です。食物繊維は、きくらげや干ししいたけ、ひじき、インゲン豆やおからなどに多く含まれています。

おつまみを選ぶときには、これらの食材を意識して摂取し、少しでも肝臓の負担を減らしていきましょう。

これから飲み会など、お酒を飲む機会が多くなると思いますが、これからは少し自分の肝臓のことも考えてあげてくださいね。“肝”心な肝臓が壊れてしまうと2度とお酒が飲めなくなってしまいます。そのことを“肝”に銘じてお酒を楽しみましょう!