コラム
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子育て

幼稚園入園後に起こる子どもの変化に不安…。ご家庭で出来る心のケアの仕方


4月から、子どもを幼稚園や保育園に通わせ始めたママ・パパたちから「入園後のわが子の変化にとまどっている」と不安の声が挙がることは珍しくありません
入園後は、新しい環境と初めての集団生活で緊張しているぶん、家ではわがままになったり、甘えたになったりする傾向が多くみられます。
また生活リズムも大きく変わるため、家で過ごしていた頃にはなかった疲労やストレスから、体調を崩しやすくなる子もいます。
わがままで甘えたが強くなるのも、新しい環境に早く馴染もうと頑張っている証拠。親として出来る限りのケアをしてあげたいですよね?
今回は、入園後に見られる子どもの変化と、ご家庭で出来る心のケアの仕方についてお話しします。

入園後に起きる子どもの変化

入園後しばらくすると、園の生活で学び、吸収したことが徐々に活かされ始めます。たとえば「人見知りをしなくなった」「協調性がでてきた」「きちんと挨拶できるようになった」などは、家族以外の人とのコミュニケーションの賜物ですよね。
そんな「プラス面の変化」に目を細める一方、新しい環境と慣れない集団生活での緊張や不安、疲労、ストレスから来る「マイナス面での変化」もあります。
※以下は親御さんの声の一例です。
•「ひどく甘えたになり、手がかかるようになった」
•「朝までぐっすりと眠ってくれていたのが、入園を機に夜泣きするようになった 」
•「家ではわがまま放題なのに、幼稚園ではおとなしいと保育士さんに言われて驚いた」
•「幼稚園から帰るとぐったりとしていて、体調も崩しがちになった」
•「家でも外でも親にくっ付いて、一緒にいないと不安がるようになった」

子どもに限らず、人は本能的に変化を恐れる性質があります。新しい環境にワクワク・ドキドキな一方、未知の体験ゆえに、どうしても不安やストレスを感じてしまうのです。

不安やストレスを感じている子どもの心のケアの仕方

1.たっぷりの愛情で甘えさせる
お子さまの入園を機に、職場復帰される親御さんも多いですよね。久しぶりのお仕事で毎日クタクタなのに、子どものかんしゃくや夜泣きは堪えますよね。
でもママ・パパと離れる寂しさと戦いながら、子どもも頑張っています。なので園生活に慣れるまでは、今まで以上に深い愛情を注ぎ、甘えさせることが大切です。
甘やかしはよくないと放置しても、不安やストレスはなくなりません。かえって園生活への適応が遅れる可能性が高まります。
入園後のマイナス面の変化には、やはりママ・パパとのスキンシップを増やしてあげることが、何より効果的なケアになるはずです。

2.ポジティブなイメージを植え付ける
子どもの不安やストレスは、園生活が未体験ゆえに視野の狭さから来ています。そのためポジティブなイメージを植え付けて、広い視点で物事を捉えられるよう誘導する必要があります。
たとえば、園での生活には、家にいた頃にはなかった楽しみ(新しいお友達との出会いや初めての場所へのお出かけ、ダンスや歌のお遊戯会)がたくさんあることを、ママ・パパが楽しそうに言い聞かせると効果的です。

3.子どもの様子を注意深くチェックする
幼稚園で今日一日どんなことをしてたのかを聞く、保育士さんに1日の様子がどうだったかを確認する、連絡帳をこまめに見直すなどで、子どもの様子を注意深くチェックすることは大切です。
たとえば、お迎えの際にママ・パパの姿を見つけたら泣き出してしまう日がほとんどでも、泣かずにガマンできた日には「今日は泣かなくて偉かったね」と気づいて褒めてあげることができます。
子どもは、小さな変化にも気づいてもらえることで「ママ・パパがいつも見てくれている」と安心できます。
泣かずにガマン出来た日やお弁当を残さず食べられた日、一人で起きられた日など、何かを少しでもできた成長を褒めてあげると自信になり、自立心を育てることができます。

わがままや甘えたは、不安やストレスのサインかも?

入園後の環境にすぐに慣れる子もいれば、1カ月近くかかる子もいます。ママ・パパがあせったり、イライラしたりする様子を見せると、子どもは余計に不安やストレス、疲労をため込むようになってしまいます。
個人差はありますが、子どもの適応力は大人が考えているよりもずっと高いので、信じて見守ることも大切です。
ただし、子どもは不安や感情を言葉で上手く伝えられないので、行動や身体的症状(頭痛や腹痛など)で現わすことが多いです。
わがままや甘えたがひどい時は、不安や疲労、ストレスを知らせるサインかもしれません。 日頃から子どもの様子を注意深くチェックして、見逃さないようにしたいものですね。