夏の運動には必須の水分補給!水分補給で乾かない体に
寒い冬とは一変、夏には汗をかくことが多くなりますね。
じっとしていても汗ばんでくる陽気ですが、屋外へ出ることも増える時期です。
特に、運動をする人にとって水分補給は欠かせません。
ここでは、夏の水分補給のポイントや摂取する水分の種類、水分摂取のタイミングや量などについてご紹介します。
夏の体は水分不足!積極的な水分補給を
人間の体は体重の約60%を水分が占めており、水分の出入りが1日を通して2.5リットルにもなります。
そのため、体内の水分を維持するために、毎日1.2~2リットル程度の水を補給することが必要なのです。
特に、気温の高い夏の時期には冬に比べて汗を多くかくことから、脱水症状や熱中症などの症状を引き起こしやすいので気をつけましょう。
熱中症は全身の倦怠感やふらつき、頭痛、嘔吐などから、失神や意識障害までさまざまな状態を引き起こす危険な症状で、水分不足も原因の一つと考えられています。
また、夏には屋外でのイベントが増えることから、外で過ごす時間が冬よりも多くなりますね。
長時間太陽のもとにいることで喉が乾くという経験をしたことがある人は多いでしょう。
気温の高い時期には、通勤1時間で約200ミリリットル、睡眠8時間中に約500ミリリットル、サッカー1.5時間中に約2000ミリリットルもの汗をかくといわれています。
意識して積極的に水分補給をするよう心がけましょう。
夏の水分補給にはどんな水を選べばいいの?
「水」と一言でいっても、水道水やお店で売られているミネラルウォーターなどさまざまです。
ミネラルウォーターとは、マグネシウムやカルシウム、カリウム、ナトリウムなどのミネラル分を含む水のことを指します。
これらのミネラルは人間の体をつくる上でとても重要な働きをし、健康に生きるためには欠かせない成分です。
一般的に、ミネラルウォーターは特定の水源から採取されボトリングされた飲料です。
一方の水道水は、ダムに貯水された水を塩素消毒して各家庭に届けられる水で、飲料として安全性はしっかりと確認されていますがミネラル分は含みません。
また、夏の暑い時期にかく汗を塩辛いと感じたことはありませんか。
実は、汗にはナトリウムが含まれていて、体内を循環する血液も0.9%程度の食塩水と同じ浸透圧だとされています。
そのため、喉が渇いたからといって大量の水だけを摂取してしまうと、体液のナトリウム濃度を薄めてしまうことになるのです。
体液が必要以上に薄まると、体が自然と「これ以上水は必要ない」と判断して水を飲みたくなくなり、知らず知らずのうちに熱中症になるという危険性があります。
日本体育協会では、水分補給には真水ではなく0.1~0.2%程度の食塩と糖質を含んだ飲料を推奨しており、特に激しい運動をする場合には4~8%程度の糖質を含む飲料がいいとされています。
適度なナトリウムと糖分を含む飲料にはハイポトニック飲料やアイソトニック飲料などがあるので積極的に利用しましょう。
ハイポトニック飲料は人間の体液よりも浸透圧が低いため、体内への吸収が早いのが特徴です。
アイソトニック飲料は体液と同等の浸透圧のため、体内でゆっくりと吸収されます。
知っておきたい水分補給のタイミングとは?
水分補給のポイントは、「喉が乾く前に」「こまめに」摂取することです。喉が渇いたと感じた時点では、すでに体は渇いている状態です。
また、一度に大量の水分を摂取しても体内に留めることができず尿として排出されてしまいます。
普段からあまり水分を取らないという人は、1日を通して水分補給をするタイミングを決めておけば安心です。
たとえば、朝起きてすぐ、仕事が始まる前、家事がひと段落したとき、夕食前、お風呂の前後、寝る前など習慣づけると無理なく水分補給ができます。
もしくは、1時間に1度コップ1杯程度(180~200ミリリットル程度)の水を飲むようにするのもいいでしょう。
特に、運動をする前後にはより多くの水分摂取が必要になります。
運動をする人の体格やどんな運動をするか、どれくらいの時間行うかなどによって発汗量は異なるため、ある程度自分の発汗量を知っておくことも大切です。
米国スポーツ医学会によると、発汗量(リットル)=「<練習前体重(キログラム)-練習後体重(キログラム)>+飲水量(リットル)」の計算式によって算出できます。
しっかりと水分補給して暑い夏を乗り切ろう
汗には体内の老廃物や不要物を排出してくれるという重要な役割がありますが、放っておくと体内の水分が必要以上に失われてしまうことにもなります。
特に、運動をする人にとっては、水分不足はパフォーマンスの低下を招くだけでなく、命に関わる症状を引き起こすことにもなりかねません。
また、熱中症や脱水症状を予防するためにも水分補給はとても大切です。自分に必要な水分摂取量を知り、こまめな水分補給をするよう心がけましょう。